中国の生活事情

中国生活は辛い?苦痛?長期在住経験者の答えはこちら。

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こんにちは、しげるです。

私は1996年の中国赴任から数えて中国に来てもう25年以上になりますが、この25年間という間に実にいろんな出来事がありました。6月の誕生日を過ぎて、いま58歳になりましたので、60歳の定年(日本も中国も)まであと2年余りとなり、家族は全員中国にいて、子供も未だ2人ともそれぞれ大学と高校に通ってるのに、

一体その後どうなるんじゃー!?」

と叫びたくなる気分ですが、ここはひとまず落ち着くことにします。

中国で経験した出来事を振り返ると、「人生ってほんとにいろんな事があるんだな」、「自分の身にもこんなことって起こるんだな」、という事が山ほどあります。

みゃおみゃお
みゃおみゃお
しげるアニキはいつも元気だけど、中国にそんなに長くいて辛いこととか苦痛なこととかないのかにゃ? 絶対あるだにゃろうにー。
しげる
しげる
そりぁもう色々あったし、いまでもあるさ。毎日楽しく順調にここまで来たなんてことはないよ。いろんな葛藤もあったしさ。でもあまり人に弱いとこ見せたくないんだよねー。なんちゃって!
この記事を読むとこんなことが分かります
  1. 中国生活で感じるつらいこと、苦痛なこと
  2. 海外赴任の将来の不安について
  3. そんなつらいことや苦痛なことの自分なりの克服方法

ではちょっとお付き合いくださいね。

中国生活で感じる辛いこと、苦痛なこと

自分で書きました(笑)

25年いても中国語がまだ完璧でない。

中国に赴任してから中国語を独学で覚えましたが、25年いても中国語がまだまだよくできません。

中国の人にはよく「あなた中国語がうまいね」と言われますが、自分としては発音は適当だし、通じればいいと思っているし、けっこう中国人ネイティブ並みのスピードで話したりはします。でもそんな風に学習の基礎が独学だったので、その結果、ちょっとした場面で通じなかったり理解できなかったりする場面があるのです。

仕事や生活で使う中国語は慣れもあるし、よく使う言葉や言い回しがあるのでそこそこ通じますし、生きてく上ではそんなに困りませんが、例えば中国中央電視台(中国中央テレビ)の報道を聞くと分かるところもあれば「なんていってんの?」と思う事は今でもあります。

中国語には実にいろんな表現があるので、専門用語や経済用語、中国の歴史の事とか、諺とかの話になると更に「?」となってしまいます。

そしてもうひとつ苦痛な事実。これは国際結婚をしているならではの問題だと思いますが、妻が中国人で、息子と娘もみな中国で生まれ育ち、中国の地元の学校に通っているので、中国語の「読む」「聞く」「話す」「書く」が私よりめちゃくちゃうまく流暢で読解力も相当なもの。その中でレベルのおぼつかない私が家族の言っていることを理解できなかったり伝えきれない事があり、「家族と深いコミュニケーションが取れない」という落胆と不安に駆られるのです。家族なのに。これは厳しい現実です。

  • 中国語に関して完ぺきではないので、仕事や生活の中で、自分だけ理解できない、自分だけ知らない、聞き取れない、伝わらない状況になるのは辛いです。

中国人社員との接し方が難しい。

自宅マンションの敷地内で1枚。雲一つない青空が綺麗です。

 

私は中国に来てからの25年間、日系企業(食品製造業)の中国現地子会社に日本本社からの出向社員として仕事をずっとしています。約60名いる社員の中で日本人は私含めわずか2名、あとは全員中国人社員です。

この25年間、本当に中国人社員とぶつかり、もめたり、喧嘩したり(言葉の上で)、言論を戦わせてきました。いまでもそういうシチュエーションになる事があります。

自分の立場は会社の管理職なので、赴任した時から、自分は廻りの社員の「上司」という立場であり、常にそういう目で見られているし、そういうスタンスで対応してきます。社員が60人いれば、60人なりの意見や要求があるんです。それがものすごくストレスであり、苦痛なんですよね。それが25年間も続いているんです。(よく続いてるわ~)

中国人社員と揉める事、喧嘩になる事をざっくりいうとこんな感じです。

  • 給料や手当、昇給、歩合、待遇全般の事(これがダントツ1番多い)
  • 社員どうしの意見の違いや言い方、態度からくる不満
  • 社員どうしを公平に扱っていないことからくる不満
  • 社員を人前で怒ったりすると面子をつぶしたことになり上司と関係が悪化
  • 上司の指示からくる仕事量をこなす事が出来ず出来ないと反論する

以上は私の実体験から言える代表的なものですが、細かく言えばいろんな些細なもめごとや小さな言い合いがあったり、そういうことは日常茶飯事なのです。

  • 中国の人は主義主張をしっかりと言ってきます。たとえそれが同僚、上司や社長であっても。でも、これが中国なんだな、と思い仕事をこなしています。

日本の親会社との意見や考え方のすれ違いがある。

 

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「OKY」って言葉、あなたは知っていますか?

それは、次のような意味なのです。

O = 「お」前が

K = 「来」て

Y = 「や」ってみろ!

ああ、すっきりした。(笑)

以前とある在中国日系メーカーの幹部の方とお会いした時に日本の本社とのやりとりに不満を持っていて、「ったく、本当に本社の連中はOKYだよ!」と言っていたので、その意味に「なるほど!その通り!ですよねー!」と賛同してしまったのを覚えています。

海外にある子会社が親会社の社長や上司といわゆる「報連相」をしたときに、親会社(私の場合は日本の本社)が中国の現状を全く理解してなくて、日本のやり方を押し付けてくる、あの問題です。

日本や海外に親会社があるかたは多くの方が経験してらっしゃると思います。

私もこの25年間、ずっとこの問題に出くわしてきましたし、「今」でもそうです!

しかし、相手は社長だったり上司。自分の人事や待遇の決定権も持っている相手。どんなに説明して納得してもらおうとしても相手が受け付けなければ最後は言われたことをやるしかありません。それに従えないなら、辞めるか、どうするかって話です。これはサラリーマンの悲しい宿命なのです。(涙)

対応策としては、一旦引き下がって、時間をおいて、言われたことをやった上で「やっぱり駄目でした。なので、こうするのがいいと思いますが如何でしょうか?」というとすんなり通る事もあるので、本社がこちらの実情を理解していない場合は、このような戦略でやってみてはと思います。

  • 海外にいる私たちは誰よりも一番よく海外の事を知っているんです。本社との関係は心の中で「OKY」と叫び、自信をもって取り組んでゆきましょう。

廻りにあまり日本人がいない不安。

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私の住んでいる汕頭では一応日本商工会というのがあるんですけど、広東省の隅の地方都市であることもあり、日系企業も少なく、よって非常に日本人が少ないんです。商工会のメンバーでいうと30名もいません。更に、いま、どの日系企業さんも現地日本人管理者の人員削減の傾向にあって、毎年少しずつ減っているという現実があります。その皆さんとお会いするのも、年に数回の懇親会や企業代表者会議で「情報交換会」と「飲み会」をするだけです。

ですので、自分の勤める中国現地子会社で一緒に働く日本人社員1名以外に、普段私が会社の外で会う日本人は皆無に等しいです。

街を歩いていて日本人に出くわすことはまずありませんし、たまーに行く輸入食料品専門スーパーでばったり商工会の方とあって挨拶を交わすとか、そんなもんなんです。以前は汕頭日本料理屋にも行っていましたが、いまはほとんど行かず、よって日本料理屋で会う日本人もいないというわけです。

こんな地方都市でも日本商工会があるのも、やはり日本人どうしで会い、話をする事の安心感ではないかと思います。

私の場合中国に家族がいるので、仕事が終わった後や土日の休みの日でも話す相手はいますが、単身赴任者の場合は、よほど遊び仲間や飲み仲間をもっていないと、休みの日にぼっちになって誰とも話をしないどころか「発声」さえしていない、なんてことも現実に起こっているのです。そういう人は、日本にいる奥様とかと電話やメール、ウィチャットなんかをしてコミュニケーションを保っているんです。

  • 近くに日本人がほとんどいないという事の不安としては、やはり海外にいる日本人としての「情報量の不足」「孤立感」、何かあった時の「援助」です。

為替レート変動による給料の目減り

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中国で仕事をしている日本人駐在者の方は、毎月のお給料を日本と中国の両方から頂いている方も多いかと思います。私もその一人です。

私の場合は、日本の本社からの「日本円」による給料と中国現地法人からの「人民元」による給料がありますが、頂いている給料の比率でいうと、日本:中国が2:1くらいの割合で断然日本円による金額が多い比率です。

頂いている給料が大手企業並みに多ければいいのですが、私の場合は中小企業なので、給料の金額が日本では平均値より少し上の程度、中国では日系企業のという目で見ればめちゃ少ないんです。

独身ならまだしも、家族がいるので色々とお金がかかります。マンションは既に購入し支払いも完了しているのですが、毎月の食費、2人の子供の学費、家庭で使う日用品、妻がネットで購入する色々なもの、マンションの管理費、水道光熱費、妻が中国で掛けている保険等、中国の給料だけでは足りず、どうしてもある程度は日本の給料を使わざるを得ません。

日本円の給料は日本の銀行口座に振り込まれていますので、中国からはクレジットカードのキャッシングを使って引き出しています。

そこで問題になるのが「為替レート」です。

次の表は、人民元対日本円の近年(2019年1月~2022年6月)の為替レート変動表です。

世界経済のネタ帳より引用-

上記の為替レート表を要約すると、下記のようになっています。

2019年1月のレート 1元=16.047円
2022年6月のレート 1元=19.9812円
2022年7月8日のレート 1元=20.26円

そうです、近年はずっと「急速な円安」になっているんです。

ですので、私がクレジットカードで中国の銀行のATMから人民元を引き出す場合、上記のようなレートが適用されます(実際はクレジット会社が決めた決済日のレートに手数料が加算されます)

例えば、私が1000元をATMで引き出したとしましょう。

2019年1月ならば、1000元X16.047円=16,047円

2022年6月ならば、1000元X19.9812円=19,981円

2019年と2022年の日本円引き出し額の差額は3,934円となります。

現実問題、私の場合、月の引き出し額が1000元で済むことは無く、2000元~3000元といったところでしょうか。子供の学費の支払いがある時は10,000元以上をドーンと一気に引き出す場合もあります。

もうお分かりになりますよね、そうです、レートによって、給料は目減りしている」のです。私が中国に赴任しておそらく最大の円安だと思います。

中国経済が悪くなっているのにも関わらず過去最大レベルで円安なのは、日本の実体経済がそれ以上に脆弱になっているのかもしれません。(もっと頑張れ日本!)

私の年齢になると役職でも変わらない限り給料が大きく上がる事は無く、更に日本の各種社会保険控除が年々大きくなっていって手取りの給料が減って更にレートで減る。正に負のスパイラルを感じてしまうのです。これ、本当につらいです。(貧乏感半端ない)

  • 為替レート(円安)による日本の給料の目減りは避けられない現実。
  • 堅実に少ない予算で毎月暮せるように、工夫して過ごす。
  • 副業で収入を増やすことも視野に入れる。

家庭を守るという事への責任。

公園で咲いていたピンクの花。

私のプロフィールでもご紹介していますが、私には中国人の妻と2人の子供(一男一女)がおります。1998年11月11日に結婚してもう23年が経ちました。

縁あって中国で結婚して、2人の子供を授かり、今日に至るまでみな健康で元気でいます。

独身の時には感じなかったのが、「やっぱり自分の体は自分一人のものじゃない、家族の為にあるんだ。だから健康で、しっかり働いて稼いで、家族に不安を感じさせることなく、家族がほんわかと生活できる、幸せな家庭を築きたい」、そう願うようになり、中国でコツコツと働き、生きてきました。

これは中国にいるから特別なことではなく、ご結婚されている方なら誰でも思う事ですよね。でも私の場合、出向としての海外赴任なので、もし会社の命令で日本への帰国を命じられたらどうするのか、今の中国の子会社の経営がうまくゆかず、清算や閉鎖、或いは倒産になった場合は自分はどうなるのか、家族をどう守ってゆくのか、といった心配性ゆえの不安もあり、更に、あと2年後に迫った定年を迎えたら自分はどうするのか、その後の収入をどうするのか、といった現実問題もあり気が気じゃなくなりそうですが、そんな中でもどうにかしなければならない、自分で問題に対するソリューションを見つけなければならないのが辛いところです。

  • この中国で、家族を守るために、日本人として、仕事の事、収入の事、そして数年後に迫った定年後の生き方をどうするのか、大きな事を考え解決しなくてはなりません。

海外赴任の今後の不安について

公園と自分の影。これから自分はどうなるのだろう。

中国で海外赴任者として仕事と生活をしている身としてざっくり感じる不安は下記の通りです。

  • 定年を迎えた後の生計はどう立ててゆくのか。
  • 2人の子供を無事大学卒業まで育ててゆく事と学費の工面。
  • 定年後も中国で生活してゆくためのビザや居留証の取得。
  • 日本にいる今年80歳になる母親の健康不安。頻繁には会えないもどかしさ。
  • 万が一怪我や事故にあった場合の中国の医療水準への不安。
  • 日本人との関わり合いの少なさ。
  • 最古参赴任者として中国の現地子会社を潰すわけにはいかないプレッシャー。
  • 自分の健康面の不安(血糖値、尿酸値、動脈硬化、視力、などなど)

例を挙げればきりがないですけど、自分の心の中から不安が完全に無くなるなんてことはないので、あまり深く考えないようにしたいと思います。

辛いこと、苦痛なことの自分なりの克服方法

画像参照元:O−DAN

今回は、私が中国で生活する中での辛いことや苦痛なことを書いてみましたが、辛いこと、苦痛なことは人それぞれだと思いますので、このブログを読んでくれたあなたの参考程度になればと思います。

その辛さや苦痛を克服する方法についてですが、これ!といったものは正直ありません。ですが、自分なりのやり方を書くと次の通りですね。

  • よく寝て、よく運動して、よく食べて、常に良い健康状態を保つようにする。
  • 家事をする(掃除、洗濯、皿洗い、郵便物を取りに行く)。夫婦仲良しの秘訣。
  • 1日1回1時間程度のウォーキングをする(7000歩以上目標)
  • 仕事の日は朝早く出勤して、事務所やトイレ掃除をして、社員を受け入れる。
  • 心の叫びを大事にする。言いたいことを心に溜めない。
  • 自分が人として正しいと思う事をしてゆく。そうする人に天は微笑むと信じる。
  • YoutubeやYahoo、他の方のブログを見て知識を得たり、共感したりする。
  • 悪いことばかり考えない、良くなることを考える。(意外とそうなってゆくもの)
  • 朝起きて30回の腕立て伏せを欠かさない(胸板が厚くなり自分に自信がつく)
  • 家族や社員に美味しいお菓子や食べ物を買ってきて、一緒に食べる。
  • 毎朝毎晩、仏壇に手を合わせて、今日の成功を祈願する。
  • 自分のブログを書いて、中国から情報発信をして、みなさんと繋がる!

なんだこりゃ、と思われたかもしれませんが(笑)、これが私の辛さと苦痛の克服方法です。ひとつでもふたつでも出来る事があればあなたも是非やってみてください。

みぁおみゃお
みぁおみゃお
な~るほど、参考になったけど、記事長すぎじゃにぁ~

ここまで読んで頂いて有難うございました!

それではまた!

保存版!中国で長期生活を実体験!便利な事と不便な事。中国で生活する中で自分が感じている便利なこと、不便なことを綴ります。...

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しげる
新米ブロガーしげるです。ただいま58歳! ブログを始めました! 中国からみなさんのお役に立てるいろんな情報発信してゆきます!

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