こんにちは、しげるです。
中国に住んでいると、
「日本とは違うようなぁ」
「どうしてそうなっちゃうの?」
「もうイライラするわ」
「ありえなくね?」(表現を今風にしました(-_-;))
「おそるべし!」
なんて思う事ありませんか?
いま中国におられる方も、これから中国に来られる方も、もうそう感じていたり、そう感じる日が早々とやって来ると思います。
そう、「言葉」とか「文字」とか「習慣」とかじゃなくて、それも違いではあるんですけど、生活や仕事をして感じる違いは、もっと「人間的」なものなんです。
中国人の人間性の良し悪しの事ではありません(念のため)。
日本人として感じる、日本人と中国人の違いについてなんです。
それを言葉でまとめると、5つの「あ」という内容で纏まります。
この5つの「あ」って、どれも本当に中国あるあるなんです。
私は中国にある現地日系企業の駐在員として長期に仕事をしているので、特に仕事の中でその5つの「あ」を感じることが多いので、その辺の実体験をお話ししたいと思います。
そこで今日は、中国で大切な5つの「あ」について綴ろうと思います!
① あせらない
② あわてない
③ あてにしない
④ あきらめない
⑤ あなどらない
あせらない
画像参照元:O−DAN
まず、「あせらない」です。
私の場合「営業」という職務上、毎月の売上計画があって、その達成の為、毎月(いや、毎日)数字に追われる実に心折れる仕事をしています。(それを25年もやっていて心が完全にへし折られないのは、怒られたことも悔しかったことも時間がたてば忘れやすい、或いは年を取ってもの忘れが激しくなったのかどうか分かりませんが、そういうこともありメンタルが強いのかな?なんて自問自答しています)
そしていつものように私が担当する中国国内各地の得意先に連絡を入れて低調な言葉で「注文を下さい!」とお願いするのです。もちろん、売っている商品や販売状況、販促状況なども加味して情報交換などもしながらです。
そう、人間欲しいもの、必要なものが自分の思うように手に入らないとあせってしまうんですよね。でも先方は何もあせってなどなく、「マイペース」なんです。もちろん注文を検討したり作ってはくれてはいるんですけど、はっきりメールや微信で注文書を見るまでは心が「不安」の文字と嵐に巻かれ、ひとりあせりまくり大会状態です。
これって、ダメなんですよね。いまでもよくやります。
経験で分かった事は、人間の気持ち上、あせる気持ちは避けられないが、あせっても問題は解決しない、という事です。自分のあせる、あせらないにかかわらず、最終的に来るものは来る、来ないものは来ないんです。
だから、あせらずに、出来る事はしっかりやって、大きく構えてゆきましょう。
あわてない
次に「あわてない」ことです。
仕事や生活する中で実にいろんな場面で「あわててしまう」ことがあります。
もう25年以上も前の事ですが、いまでも非常にとてつもなく「あわてた」事として覚えていることがあります。中国に来て初めて「あわてた」経験です。
中国に工場を立ち上げる時、それは丁度1997年の年末でした。中国でモノを作るため、日本から設備を輸入しようと計画していたのです。丁度そのころ中国は「世界の工場」として世界に名を挙げ、外資の導入に様々な優遇措置が取られていました。その優遇措置のひとつとして「投資目的の設備の輸入の免税措置」というものがあったのです。
その年の夏ぐらいから余裕をもって設備の輸入の準備を始めていました。あの時は自社工場も無く、当然中国に社員もいなかったので、日本人の私が通訳を連れて地元の税関や通関代理公司を何度も訪問し輸入の為の事前手続きを行なっていました。(その頃の私はパソコンではなく「ワープロ」で輸入するための書類を作成していました(古い!)。
ところが!
しっかり進めていた書類作成と申告準備が思いのほか時間がかかり、何度も何度も税関と通関代理公司を行き来してやり直し、その一方でのらりくらりの税関と他人事のような通関代理公司の担当者、そうこうしている内に時は年末の12月になってしまいました。
そうです。その設備の免税措置の期限はその年の「12月31日」までの輸入が対象だったんです。
本当に酷く「あわてました」。
なぜか?それは免税期間が過ぎると、翌年から課税されるんです!。計算したら金額で日本円で約4000万円もの輸入関税が課税されることになります。そうなると、期限内に手続きできなかった私の失態です。私の責任です。中国事業が始まってもいないのにもう「クビ」が目に見えてきました。毎日ビクビクして夜も眠れない生活していたのを覚えています。
ところが!
幸いにも、その免税措置はその翌年も市の政策で延長され免税を享受できることになりました。「助かった!!」余計な金を払わずに済んだ、クビにならずに済んだ、と心を1万遍くらい撫でおろしたのを記憶しています。
中国では、あわてる前に、自分でよく事実を確認するようにしましょう。(-_-;)。実際と違うことがよくあります。あわてているのは「自分だけ」の事もあります。
あてにしない
3番目に「あてにしない」です。
中国では人に頼んだことや人が言ったことを根拠のない期待感をもってあてにしてはいけません。しかし、私が中国に赴任してから現在に至るまで、共通して揺るがない事実があります。
それは、相手の返答や回答が「おおざっぱ」であることです(全ての人がそうだとは限りません)。
上記のようなやりとりは、よくありますが要注意。
中国では、頼んだ相手が「好的」(はい)、「可以」(いいよ)、「没問題」(大丈夫)、なんて答えてもそれをそのまま100%大丈夫、と信じてはいけません。そういう返事をされても半分くらいの気持ちでいた方がいいです。しっかりと頼んだことをやってもらうためには、2回、3回、更にもう1回と再々再確認する事をお勧めします。
そうでないと、土壇場になって「やっぱだめだった!」、なんてことが起きたりするのはよくある事です。
過剰な期待感を持って人をあてにするのはやめましょう。相手はそれほど重要視していないこともあります。あてにしたことをしてもらえたら感謝で答えましょう。但し、仕事や取引などのルールの場合は話は別です。厳格性をもってやってもらうことはやってもらう事。
あきらめない
画像参照元:O−DAN
4番目になりました。「あきらめない」です。
これは上記の「あせらない」、「あわてない」、「あてにしない」の逆なポジティブなマインドになると思いますが、なんだかんだ色々あっても、目標やゴールを達成するために「あきらめない」ことです。
これ、いまでも私が大事にしている言葉です。
仕事や私生活でうまくいかないことや理想じゃないことなんて沢山あります。
今書いているブログもそうかも!
あきらめたらそこで終わり、あきらめるのは自分で決めること、人が決めた事じゃない。
私も中国に来て25年以上になりますが、ひとつカミングアウトすると、以前いろんなことが原因で「仕事が辛い」、と思って実は退職願まで社長に提出したことがあるんです。
でも結果として社長は受け取らなかった。受理もされないし、返却もされない。「なにこれ?こんな会社ある?」と思いましたが、自分はこの中国という場所で必要とされているんだな、なんて自問自答して、そのままずっと継続して仕事をしています。
その結果、このポジションはこんな私でもしっかりと自分のものになっていて、責任とチャンスの中で日々奮闘し、「きょうもいろいろやったな!」、なんて思いながら、毎日を過ごしています。
以上は一つの実例ですが、ずっとやり続けることによるメリットって、実力や知識や経験や知恵、そして生きる力みたいなものがついてくると思うんです。
一見事態がもうどうしようもなくダメだったとしても、そう思っているのは実は自分だけで、事実はそうではない、それほどダメでもない、ってことを感じる今日この頃です。
中国で生活する中で仕事とか勉強とか、更には人間関係とか、とにかくしんどいけど「あきらめない」でやるべきことをやって続けてみようよ。その先にはきっと「強い自分」「一歩も二歩も成長した自分」がいるから。そうなった時にどんな景色がみれるのか、是非楽しみにしていきましょう。(我ながらいいことを言うね)
あなどらない
最後になりました。5番目は「あなどらない」です。
もう、中国ではあるあるですね。
この言葉、上記の「あてにしない」と矛盾するかもしれませんが、中国では、「あてにしない」ことと「あなどらない」ことは両立しているんです。
中国では、外見で人を判断できませんし、意外と凄い人であることが多いんです。決して自分の判断で人を下に見下すことをしてはいけません。
仕事でいえば、一見どこにでもいそうなおばちゃん風の女性が実は大企業の総経理(社長)だったり、私服でポロシャツとジーパンをはいている男性が集団企業の董事長(会長)だったり、本当に人は見かけによりません。
また、一見頼りなさそうな社員がいても、仕事をやらせてみたら凄い英語力や文書作成能力を持っていたり、交渉能力や社交性が広くて仕事を順調に運ぶよう持って行ったり、これほんとです。
いい意味で期待を裏切ってくれる、そういう人がいるのも事実です。
外見や自分の判断だけで、上から目線で人と接するのはやめましょう。対等に接する中にその人との本当の意味でのコミュニケーションと関係が生まれます。
以上、長くなりましたが、中国で大切な5つの「あ」についてお話しさせて頂きました。
最後まで読んでいただいて大変有難う御座いました。
それでは、また!
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